- 著者
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奥原 孝幸:筆頭著者
鈴木 久義:その他
作田 浩行:その他
増山 英理子:その他
水野 高昌
- 出版者
- 昭和大学保健医療学部
- 雑誌
- 昭和大学保健医療学雑誌 (ISSN:1349029X)
- 巻号頁・発行日
- no.10, pp.35-44, 2012-08 (Released:2014-10-10)
作業療法に参加している入院統合失調症患者188名を対象に、「作業療法に対するイメージ」の調査を6ヵ月間隔で2回行い、2回とも回答した71名の中から特徴的なイメージをもっている23名を抽出し、そのイメージの要因を探るために個別インタビューを行った。結果、作業療法に対してポジティブなイメージをもっている患者では、病状が安定しており、穏やかで普段からポジティブイメージを想像させる言動が多かった。一方ネガティブなイメージをもっている患者では、病状や気分の不安定さ、不機嫌さ、思考の偏りや狭さなどがみられた。ネガティブイメージの背景にはイライラ感や表情・思考の硬さなどがあり、さらに、その患者特有の心理的要素が影響しているものと考えられた。